身体のすみずみまで栄養を行き届かせている動脈。動脈をはじめとする血管は弾力性に富んでいますが、年をとるとともに血管も老化現象が起こります。弾力性が失われて硬くなったり、内部にさまざまな物質が沈着して血管の通り道が狭くなり、流れが滞るような状態を「動脈硬化」といいます。
また、動脈硬化が起こることが原因で、身体にさまざまな症状が現れているものを「動脈硬化症」といいます。
高脂血症 |
血液の中に含まれている脂肪には、「コレステロール」「リン脂質」「遊離脂肪酸」「中性脂肪」があります。いずれの脂肪も、細胞膜やホルモンを作ったり、エネルギー源のひとつでもあり、身体が正常に働くためには欠かせない成分です。しかし、それぞれの脂肪が血液中に平均的に含まれているときは問題ありませんが、どれかの値が正常よりも高い場合を「高脂血症」といいます。
なかでも病気の原因となるのが、「コレステロール」と「中性脂肪」で、それぞれ「高コレステロール血症」「高中性脂肪血症」とよんでいます。 |
高血圧 |
血圧は、血液が体内を循環するときに血管壁にかかる抵抗(圧力)をいいます。高血圧は、年をとって血管が硬くなったり動脈硬化によって血管の内腔が狭いと、強い圧力で血液を流さなければなりません。これが高血圧で、この状態が長く続くと血管壁がもろくなり動脈硬化が起こる原因になるのです。 |
糖尿病 |
糖尿病は、膵臓のインスリン分泌作用の障害で血液中の糖分の濃度が高い状態なる病気です。慢性の高血糖が続くと高血圧や高脂血症などの合併症が起こりやすくなり、それによって動脈硬化が進行します。 |
肥満 |
食生活の偏りによって引き起こされる肥満は、高脂血症や高血圧、糖尿病などの病気の原因となり、それにより動脈硬化が促進されるといった悪循環の元となります。 |
痛風 |
血液中の尿酸値が高くなる痛風では、高脂血症を伴っている場合が多く、動脈硬化の危険因子とされています。 |
食事や嗜好品 |
肉類や乳製品などに偏った食事や、大食い、不規則な時間での食事などは、高脂血症、高血圧、肥満を招きます。さらに喫煙は血管に悪影響を与え、アルコール類は高脂血症や糖尿病、肥満、痛風などの原因となります。 |
運動不足 |
運動不足はエネルギー消費量が減少し、余分なエネルギーの蓄積が肥満を引き起こします。 |
ストレス |
精神的・肉体的ストレスは血圧を上昇させたり、偏食、嗜好品の多量摂取につながり、ひいては肥満やそのほか動脈硬化の要因となる病気の原因となります。 |
加齢や性差 |
老化は皮膚などを衰えさせるように、血管の柔軟性を失わせます。動脈硬化は10歳代から始まるといわれていますが、とくに中高年以降は病気になる確率も高くなり、動脈硬化の危険性がより高まります。
また、男性のほうが女性よりも動脈硬化の進む傾向が見られますが、女性も閉経後はホルモンの関係で動脈硬化の危険性が高まります。 |
遺伝 |
高血圧や高脂血症など遺伝的になりやすいといわれています。また、食生活などは親から子へと影響を与えやすく、それによって動脈硬化の誘因となる病気などを招いているともいえます。 |