| MD法(CXD法またはDIP法) |
| Microdensitometry(MD)は、radiographic absorptiometry(RA)と呼ばれる方法で、手のX線写真をアルミニウムの基準物質(骨量ファントム)と一緒に撮影し、骨と基準物質の濃淡をコンピューターに読み取らせ、骨量を割り出します。この方法は、(1)骨折リスクの予知がある程度可能、(2)体幹部へのX線被爆がない、(3)X線撮影自体は短時間で済むので、多数例のスクリーニングに適しているなどの利点があります。しかしながら、この検査では、手の骨量から脊椎などの骨量をある程度推測できるものの、微量な骨量の増減を正確に測定することができません。 |
| DXA法(デキサ法) |
| 二重エネルギーX線吸収測定法(dual-energy X-ray absorptiometry)は、2種類のエネルギーレベルのX線の透過率の差を利用して骨量を測定する方法で、測定対象骨は、腰椎、大腿骨頸部、前腕骨ならびに全身骨です。測定の精度が高く、測定時間が短く(全身で7〜8分、腰椎なら3分程度)、放射線の被爆量もわずかですみます。腰椎DXAは、骨量測定の標準方法として重視され、骨粗しょう症の診断、経過観察や治療効果の評価に広く用いられています。新しいDXA装置では、(1)OneScan、OneVision方式の導入により、腰椎と大腿骨頸部を患者ポジションを変えることなく一気に測定、(2)スマート・スキャン方式の採用により、測定時間の短縮と被爆量の低減、(3)全身の骨量、脂肪量と軟部組織量と、各部位でのそれらの構成比率の測定、(4)Hip
Axis Length、Upper Neck部位といったAdvance Hipの測定、(5)Composer高度編集機能、CAD(Computer
Assisted Densitometry)といった自動化・効率化機能、(6)DICOM Worklist、HL7、TeleDensitometryといった通信機能など、ソフトおよびハードの面で機能がますます充実してきました。こうしたベッドタイプのDXA法は、骨粗鬆症の精密検査や、骨量の微妙な変化の確認が必要となる治療効果のモニタリングには必須といえますが、X線防御の必要から導入されている医療機関はまだ限られているといえます。 |
| QCT法 |
| X線CT装置を用いて骨密度を求める方法が定量的CT法(quantitated
computed tomography:QCT)です。海綿骨と皮質骨を分けて測ることが可能であることが特徴です。全身X線CT装置を用いれば胸椎や腰椎の測定が可能です。近年、末梢骨専用のpQCT(peripheral
QCT)が登場しました。これは橈骨の海綿骨の骨密度を低被爆量で簡便に測定でき、検診への応用が可能です。 |
| QUS法 |
わが国では、踵骨専用の超音波骨密度測定法(Quantitative Ultrasound:QUS)が急速に普及してきています。その理由として、(1)DXA,pQCT法などと比較し、装置が比較的安価であり、小型軽量で移動が可能な点、(2)測定時間は1分程度と短い点、(3)X線被爆の問題がないため設置場所や被検者の制限が少ない点があげられます。妊娠の可能性のある女性や、繰り返し測定を必要とする事例、小児への検査についても被曝の心配をすることなく骨密度測定が行えます。
骨強度を規定する3要素のうち、骨量(bone mass)は骨強度の80%を規定しますが、最近では他の2つの要素である骨梁などの構造(geometric
properties)、及び骨質(materials quality)も注目されてきています。QUS法では、その原理から、骨の構造や骨質の評価の可能性にも期待が高まっています。測定のパラメーターとしては、超音波が骨の中を通過する際の速度である超音波伝播速度(speed
of sound:SOS)とその際に超音波が減衰する程度を示す超音波減衰率(broadband ultrasound
attenuation:BUA)を測定し、この両者から総合的な踵骨の指標としてStiffness(% young
adult)を算出します。このうちSOSは骨密度を、BUAは骨の硬度や骨梁の三次元構造をも反映するとされますが、こうしたSOSとBUAの精度の高さに裏付けられたStiffnessは、米国FDAによって認められた唯一の超音波骨密度の指標として、すでに全世界で採用された世界標準となっています。 |