食べ物の栄養素は、大きく分けて、炭水化物(糖分)、脂肪分、タンパク質に分けられ、さらにビタミン、ミネラルなどが含まれます。これらを“バランスよく”、といってもなかなか難しいかもしれません。
食べ物をおおざっぱに、(1)ご飯、パンなどの主食、(2)肉、魚など、(3)野菜類に分けます。朝、昼、夕の毎食にこらら3群の食品が必ず含まれるようにするのです。
ご飯はおかわりをするようだと糖分のとりすぎになります。軽く一膳にしましょう。また、ご飯をおかわりしたくなるような食事では、おかずである(2)、(3)が足りていないと考えましょう。よく、一日30品目の食材をとるのがよいなどといわれますが、できるだけそれを目標にしましょう。
さらに、次の食品は意識してとるようにしましょう。
(1)ビタミンの多い緑黄色野菜
(2)カルシウム 牛乳、乳製品、小魚、しらすぼし、大豆、卵黄、緑黄色野菜など。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助けます。乾し椎茸、マグロの刺身、いわし、かつお、レバ−、卵黄、さつま揚げなどに含まれます。
マグネシウムを同時にとることも重要です。小海老、いわし、しらうお、なし、バナナ、グレ−プフル−ツ、ア−モンド、落花生、クルミ、アスパラガス、いんげん豆、キュウリなどに含まれます。
(3)魚 魚の脂、特にイワシ、サバなどに含まれる脂はリウマチ、膠原病にはよいと考えられています。
リウマチ、膠原病に対しての食事の効果については多くの研究がありますが、なかなか一定の見解が示されるものはありません。
ある研究者は・・がいい、と言って、他の研究者が同じ研究をしても同じ結果とはならない、ということがあります。しかし、ある程度正しいと認められているものがあります。
それは、オリーブオイル、魚の脂の効果です。
もちろんこれらによって、リウマチが治るとか、薬が要らなくなるというわけではありませんが、補助的な治療の一つと考えてもいいと思います。
オリーブオイルや魚の脂がリウマチに対してよい効果があることは以前から報告されています。 慢性関節リウマチの患者さん168例と健常人137例について、日常生活上の様々な習慣について聞き取り調査をしました。その中でリウマチの患者さんにはどんな生活習慣が関係しているか、また、それはリウマチの重症度とは関係があるかを検討しています。聞き取り調査の項目は、年齢、性別、職業、居住地、結婚、BMI(肥満度)、lentという宗教上の習慣、以下の食材についての摂取量:オリーブオイル、肉、魚、乳製品、動物性脂肪、植物性脂肪、野菜、シリアル、果物、ナッツ、ケーキ・デザート類、ソフトドリンクなどです。
その結果、統計学的に差があると判定された項目は
(1)オリーブオイルの摂取量は慢性関節リウマチの発症、及び重症度と関連があった。
オリーブオイルの摂取回数を、月に6回以下から月30回以上(毎日)まで5段階に分け、リウマチの患者さんと健常人とを比較したところ、リウマチの患者さんはオリーブオイルの摂取が少なく、健常人は多い傾向が見られた。
(2)魚の摂取についても慢性関節リウマチの発症、及び重症度と関連があった。
魚の摂取回数を月1〜2回、4〜10回、12回以上の3段階に分け、同様の比較を行ったところ、リウマチの患者さんは魚の摂取が少なく、健常人は多い傾向が見られた。リウマチの患者さんについてさらに検討すると重症な人ほど魚の摂取は少ない傾向が見られた。
(3)Orthodox lentという宗教上の習慣と慢性関節リウマチの発症、及び重症度と関連があった。
この習慣はキリスト教の教えに基づき、クリスマス、復活祭の前後、ならびに水曜日と金曜日に、肉や動物製品(乳製品を含む)をとらず、主として野菜、フルーツ、シリアル、植物性脂肪を摂取することになっています。
リウマチの患者さんではこの習慣を持っている人が少なく、健常人には多い傾向が見られた。リウマチの患者さんの中では重症な人ほどこの習慣は少ない傾向が見られた。
以上のような結果が得られています。オリーブオイル、魚の脂がリウマチや膠原病の発症に予防的に働くということは動物実験でも証明されています。
炎症を起こす物質のプロスタグランジンはアラキドン酸という物質から作られますが、オリーブオイルや魚の脂はアラキドン酸と構造がよく似ているため、体の中のアラキドン酸が置き換わると、プロスタグランジンの作られる量も減り、炎症も軽くなるのだろうと考えられています。
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